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あると嬉しくなさそうな「負債」

多くの場合は借金類

収益が負債に化けることがある!?

少ないほうが嬉しいピヨ高校で初めて簿記を習う人ならまだしも個人事業主を目指す人ともなると負債という言葉の意味はわかりますよね。当然ながら多ければ多いほど財政状態が悪い事を意味する勘定科目です。
馴染みのある買掛金・支払手形といった科目から、計算するのが面倒な減価償却累計額、貸倒引当金といったものも負債として扱います。
個人でSOHOなどを行なっている人であれば実際は単純な負債科目しか扱いませんが、日商の3級では前受収益・未払費用といった「あえてややこしくする」問題があります。 本来なら得しそうな収益でも期日前に収入があった場合は負債として処理するのでちょっと面倒に感じるかもしれません。

買掛金 売掛金とまったく対照的な勘定科目で、要は「ツケ」です。
基本的にお金の支払いを待ってもらった側が売掛金として処理する取引は、待たせている側の処理は買掛金となります。
個人事業主でもかなり頻繁に出現する勘定科目で、クレジットカードで商品を仕入れた場合が代表的です。基本的に仕入れ関連で発生した後払いのケースで使用します。
支払手形 個人事業主では、手形を発行して買掛金を支払ったり商品代金を支払うのはかなり希な取引といえますが、上記同様大企業を前提としているので検定のために覚えるようにしましょう。
とは言っても、日商簿記検定3級で出題される支払手形はそんなにややこしくありません。「手形を発行して支払った」場合は「あ、これは支払手形だな」と理解できれば十分です。
借入金 いわゆる「借金」です。2級になると期間によって勘定科目が変わってきたりするのですが、3級ではあえてややこしくせず出題されます。
買掛金も借金のようなものですが、こちらの借入金は「現金が目当て」の借金、いわゆる「キャッシング」、それに対して買掛金は「買い物でクレジットカードで一括払いで支払った」のようなものと覚えておきましょう。
未払金 いずれ払わなければいけないお金を払わない取引をしたときに使用する勘定科目です。そう言われると、「買掛金とどう違うねん」と思いますよね。その違いは、買掛金は「商品取引で後払いにしたお金」で、未払金は「それ以外の代金のツケ」と覚えておけば十分です。
正確には違ってくるところもありますが、日商簿記検定3級対策としてはそれで大丈夫でしょう。
個人事業主の青色申告で使用する例をあげると、事業で使用するパソコンをクレジットカードで購入した場合です。カードで仕入れをした場合は「買掛金」になるのですが、このように備品や機械など商品以外を購入した場合は未払金になるのです。
「一緒でええやんけ」と思ってしまいますが、商品取引とそれ以外に分けないと税務上何かと良くないのでこのようになっています。
貸倒引当金 個人事業主でも売上を計上する際に売掛金が発生し、なおかつそのお金を回収できない可能性があるならば、この貸倒引当金を計上する必要が出てきます。
本来、売掛金が踏み倒された場合には売掛金を減少させて「貸倒損失」という費用を計上させれば済みそうなものなのですが、もし年度をまたがってしまった場合には税務上の問題が発生してしまいます。
それを防ぐためにこの貸倒引当金を使用するのですが、最初は「こんなのがあるらしい」とでも頭の隅に置いておきましょう。
減価償却累計額 簿記を勉強するうえで、最初にイラっとくるかもしれないのがこの勘定科目です。
「こんなの個人事業主に関係あるのか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、個人でも法人でもある程度の金額を超える機械や備品、車などを購入すると否が応でも使用せざるを得ない科目です。
それほど価格が高くない機械等の場合は購入した年度にすべて損金に計上して税金対策ができるのですが、そうでない場合はこの「減価償却累計額」というのを使用して何年かに分けて損金計上させることになります。

とりあえずよく出題に使われるの負債の勘定科目は上記のとおりです。なかでも減価償却累計額と貸倒引当金は計算させるのが大好きな出題者にとってかなり美味しいものとなっています。しっかりと理解できるまで勉強するようにしましょうね。

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