日々の記帳ができていれば簡単です。
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会計ソフトによって日々の入力作業がきちんとできていれば、集計作業は非常に簡単です、ほとんどの会計ソフトでは「月次残高試算表」を自動的に作成してくれます。
月次残高試算表とは、その月末における貸借対照表(資産・負債の額)および1ヶ月間の損益計算書(費用と収益の額)のことです。この集計作業によって、どのくらい儲かっているのか、または損をしているのかが把握できます。そのデータによって、これからの対処法などを考えることになります。
ちなみに、この「貸借対照表」と「損益計算書」は、年1回行う決算においては必ず作成しなければならないものです。
それぞれの試算表の意味
名称 | 内容 |
貸借対照表 | 現金・預金・売掛金などの資産と、借入金・買掛金・貸倒引当金などの負債をまとめ、純利益や純損失を算出するもの。 |
損益計算書 | 売上などの収益と仕入などの費用をまとめ、純利益や純損失を算出するもの。 |
従業員を雇う場合は、1ヶ月ごとに給与計算を行うことになります。給与計算をいい加減にしていると従業員との信頼関係が悪くなるので、間違いのないように行わなければなりません。
給与の計算方法は基本的に、『総支給額』→『控除額』→『源泉所得税』→『支払額』の順に算出していきます。
従業員を雇う個人事業主には、賃金台帳の作成が義務付けられています。
給与計算の流れ
1. 総支給額 | 基本給に各種手当を加算した額です。 (例)基本給150,000円+残業手当5,000円=155,000円 |
2. 控除額 | 雇用保険・社会保険料の従業員負担分を計算します。 (社会保険への加入は従業員が5人以上の場合に義務付けとなります) |
3. 源泉所得税 | 源泉徴収する所得税を計算します。 →計算方法 |
4. 支払額 | 【1. 総支給額】-【2. 控除額】-【3. 源泉所得税】=支払額となります。 |
個人事業主は、従業員に給与を支給する際に源泉所得税を天引きし、税務署に収める義務があります。基本的には毎月納付しなければなりませんが、申請をして年2回の納付にしてもらうことも可能です。
従業員を雇い入れた際にはまず「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を記入してもらい、その年の最初に給与の支払を受ける日の前日(中途就職の場合には、就職後最初の給与の支払を受ける日の前日)までに税務署に提出します。
税額の計算方法は、給与支払事務所の届出を出している事業者には「源泉徴収税額表」が送られているはずですが、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。
そして、上記の表を参考にして計算した税額を給与から天引きし、預り金として処理し、翌月の10日までに税務署に納付します。
源泉所得税の納付手順
1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の記入 | 従業員を雇い入れた際には必ず記入してもらいます。最初の給与の支払日の前日までに税務署に提出します。 |
2. 源泉徴収税額の計算 | 源泉徴収税額表を参考に算出します。国税庁のホームページからダウンロードもできます。 |
3. 納付 | 源泉徴収額を給与から天引きして預かっておき、翌月の10日までに税務署に納付します。(年2回払いの特約を利用している場合は除きます) |
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