最初は安く仕入れるのも大変です。
個人事業主の開業と税金ガイド > 経営戦略(仕入れ)
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「仕入先の確保」は、飲食業・小売業を営む個人事業の重要なポイントになります。競合店より安い値段で提供したり、同じ値段でも質の良いものを提供するためには、安くて質の良い仕入先の確保が欠かせません。
ですが、開業間もない個人事業主で、何の“ツテ”もない場合は、メーカーから直接仕入れることはもちろん、問屋でも大手の問屋となるとなかなか取引させてもらえません。ですので、開業当初は、現状を知り、今の状況で最善の方法を考える必要があります。
日本の流通のスタンダードな形としては、「メーカー等」→「問屋」→「小売店」→「消費者」となります。ですので、小売店の個人事業主は一般的には問屋から仕入れることになります。
開業当初の業者の選ぶ際には、安い業者ばかりに目がいきがちですが、それより重要なのは、自分のお店のコンセプトに合った商品などを取り扱っているかどうかです。また、ベテランで知識のある業者の方のなかには、適切なアドバイスなどもしてくれる所もあります。さらに、信用を得た場合に掛け取引ができることや割引きが受けられるような業者だとベストといえるでしょう。
WEBサイトで取引をしている卸売業者もあり、いろいろな情報を入手することも可能です。(参考:TOCバイヤーズネット)
仕入れる度に現金で仕入額を払っている場合には問題はありませんが、掛け仕入れ(仕入れ代金を主に1ヶ月毎にまとめて払う方法)をしている場合には、資金繰りの問題が生じてきます。
締日から支払日までの猶予期間(支払いサイトともいいいます)が長ければ長いほど資金繰りは楽になりますが、多くの場合は卸売業者が支払日を指定してくるので自由に決めるわけにはいきません。
資金に余裕がない場合は、仕入れの支払日を常に頭に入れておく必要があります。
なかには、支払いサイトが長くなるほど仕入れ単価が高くなるところもあります。
卸売業者(問屋) | 問屋には A.メーカーから商品を仕入れて、自社のブランドとして卸をする問屋(この場合、消費者からはメーカーになります) B.メーカーから商品を仕入れ、小売店に転売するブローカー C.自分のオリジナルをメーカーに作ってもらって販売している部品メーカー などがあります。 最近では、情報が豊富になったこともあり、小売店とメーカーの直接取引が増えていますが、個人事業主などではメインの仕入先はこの問屋です。 Aの形態の問屋の販売先は大型店か併売店で、Aの問屋はBの問屋の価格よりも一般的に高いのが特徴です。 |
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メーカー | かつてはメーカーから仕入れるのは至難でしたが、現在ではネットなどの情報が増えたため、直接取引きできるメーカーも増えてきています。 また、メーカーのように見えて実は他のメーカーから仕入れている業者もあるのでやや複雑化しています。 一般的にメーカーから直接仕入れることができれば価格は安く抑えられます。小規模なメーカーであれば融通がきく場合もあるので、なるべく多くチャレンジしてみるのも良いでしょう。 |
小売店 | 飲食業の場合は、近くのスーパーや野菜店などから仕入れることも考えられます。 スーパーの場合は定期的にやっている「金曜市」などを利用し、普段は専門のお店を利用していれば、常連になればなるほど何かとメリットがあるので良いでしょう。スーパーの場合は「おまけ」などはあまり期待できません。まとめ買いの交渉などをしてくれるスーパーもあるので、開業前に一度店長などと話しておくと良いでしょう。 |
生産者 | 飲食店などの場合は、店の「ウリ」として、生産者を店頭などに紹介しておくとアピールになります。また、安心感も伝えられます。ですが、この場合は掛け取引は期待できません。また、安定した供給ができるかどうかもわからないので、オプションとして仕入れ先に加えるのが良いでしょう。 |
市場(いちば) | 一般の人はセリには参加できませんが、販売をしている市場は数多くあります。市場で売っている素材は比較的安価で買うことができるので、近くに市場がある場合は利用する価値があるでしょう。登録制のところもあります。 |
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