経費は日々の積み重ね。最後に算出するのが控除。

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経費と控除を使いこなす

経費と控除の違いとは

前節で、節税とは経費をできるだけ多く計上し、控除も使えるものはすべて使うのが節税だということを述べましたが、それでは「経費」とはどのようなものでしょうか。
個人事業主の経費」の節で経費については詳しく解説しておりますが、経費について詳しく学ぶには少々時間がかかりますので、ざっくりとここでも解説させていただきます。

経費とは、「事業で支出した現金・預金等」と考えがちです。間違ってはいませんが、これは「経費」の一部にすぎず、実際には「事業に関連した出費」と考えるのが良いでしょう。例えば、洋服店の経営をしている個人事業主が洋服関係の雑誌を購入するのは例え趣味が絡んでいるとしても経費になりますし、テレビを購入しても洋服についての情報収集という名目で50~60%程度は経費に計上することが可能です。(割合については世間一般に言われているもので根拠はとくにありません)

つまり、事業用として購入したものでなくても、事業に関連していればその割合を自分で判断し、経費として計上・申告することが可能なのです。そのような電化製品や備品などを事業用にきちんと按分(割合を計算すること)し、税務署に目をつけられないような経費として計上するのが上手な節税といえるでしょう。

では「控除」とは何でしょうか。「経費」とごちゃまぜになってしまう方もいらっしゃるかと思いますので、ここで改めて説明させていただきます。

売上-経費=事業所得(まだこの所得は途中段階

事業所得-所得控除額=課税所得(この「課税所得」に税率を掛けたのが所得税の金額になります)

「所得控除額」は事業所得を計算した後に出現してきますね。つまり、控除額には事業に関連していないものも含まれているということです。自身の社会保険料を支払った金額から算出される「社会保険料控除」や、配偶者が年収108万円以下の場合に適用される「配偶者控除」などの所得控除が有名ですが、それらは事業とは関係ありません。

また、控除には、事業所得から差し引く所得控除の他に、課税所得から差し引かれる「税額控除」というものもあります。税額控除の代表は住宅ローン控除ですが、そちらについては次節以降で詳しく解説していきます。

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経費を抑えて税金を抑えよう

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